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従業員の解雇における企業リスクとは

「能力不足で職務怠慢な従業員を解雇しようと考えているが、実際に解雇した場合にはどのような問題が発生するのだろうか。」
「人員整理を行う必要があると経営陣は考えているが、解雇により紛争が起きる可能性を考えると躊躇してしまっている。」
企業法務分野のなかでも、従業員の解雇について、こうしたお悩みをお持ちになられる経営職の方は数多くいらっしゃいます。

 

このページでは、企業法務にまつわるさまざまなキーワードのなかでも、従業員の解雇における企業リスクについてについてスポットライトをあてて、くわしくご説明してまいりたいと思います。

 

■従業員の解雇をめぐる状況
日本では、ひと昔まで、労働者の雇用は確固たるものだと考えられていました。
終身雇用制や、年功序列制、企業別労働組合など、労働者が一つの企業を勤め上げることが、可能であり、そのなかでの働きが求められていました。
しかし、こうした長期雇用、終身雇用を前提とした雇用体系は、人件費の固定化と直結したいたため、取引のグローバル化に伴い、見直しを強いられているといえるのではないでしょうか。

 

■解雇とは
そもそも解雇とは、どういった行為をさすのかについて、整理しておきましょう。
解雇とは、使用者である企業が、雇用している労働者に対して一方的に意思表示を行うことで、雇用契約を解消させる行為をさします。
雇用契約も契約の一つであり、契約自由の原則からすれば、当事者双方が自由に契約を解消することは合法なはずです。
しかしながら、労働者にとって雇用されていることは生活の基盤を企業にゆだねているといっても過言ではなく、容易に解雇されるような事態はさける必要があり、法令により制限が課されているのです。
また、判例により、解雇権濫用法理とよばれる理論が形作られており、労働裁判などでは、解雇が不当なものかどうか厳しく問われることになります。

 

■授業員の解雇における企業のリスク
主な従業員の解雇における企業のリスクとしては、近年とくにレピュテーションリスクが挙げられるでしょう。
近年、著しい通信技術の発達に伴い、SNSが個人に広く普及しました。
この潮流のなかで、個人の発信力が急激に高まり、企業の不祥事などが強く問題視されるケース(いわゆる炎上)が数多く発生しています。
従業員の解雇についても、解雇権の濫用にならないかどうか、適正な手続きを踏んでいるかどうかなど、慎重な対応を必要としているのです。

 

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